こんにちは!
Dr.トレーニングスクール 大阪校講師の武田です!
前回に続き、NSCA-CPTの内容についてです!
今回は第2章の内容について見ていきましょう!!
前回の1章はこちらから
https://drtschool.jp
2章の大まかな内容とパーソナルトレーナーとして勉強するメリット
第2章の内容は「心肺系とガス交換」と心臓血管系の解剖生理学について学んでいく章です!
ここを知ることで、血液循環/ガス交換/呼吸の調整などについて知ることができます!
【解剖生理学】
「身体の構造について学ぶ解剖学」と「身体の機能について学ぶ生理学」の2つを一緒に学ぶ分野。
筋肉や神経/皮膚/骨格/内臓など僕らの身体を構成する要素は様々ありますが、各々が各々にしか果たせない役割を果たすことで僕らの人体は正常に働いています。
構造だけを知るのではなく、各々の役割を知ることで、今後様々な分野の勉強をした際に点と点を繋げることができて学びに深みを出していくことができます。
今回学ぶ心臓血管系も点の1つです。
では、この心臓血管系という1つの分野がどのように他の点と繋がっていくのか見ていきましょう!!
「なぜ学ぶのか」
血中pHやガス交換などは一見パーソナルトレーナーが直接は関わらなそうな分野ですね。
ですが、もしもこのブログを見ている貴方がパーソナルトレーナーとして上を目指すのであれば実際には必要な知識の1つなのです。
なぜ「必要」なのか。
これはNSCAの問題で直接出てくる話ではないのですが、学ぶ目的を知って学びに深みを出していきましょう!!
【血中pH】
pHとは「水素イオン濃度」を表しているものです。
血中pHになると血液内の水素イオン濃度のことで、ストレスや疾病・食事などによって数値が変動し酸性やアルカリ性に傾きます。
血中pHは約7.4(弱アルカリ性)なのですが、血中pHの特徴として酸性化に傾く傾向があります。
パーソナルトレーナーとしては、まず第一に血中pHが酸性に傾きやすいことを知っている必要があります。
なぜなら、血中pHが酸性に傾くことで、
・呼吸回数の増加
→身体が酸欠状態に→脳の活動への悪影響
→疲労の要因
・免疫力の低下
・耐糖能(血糖値を正常に保つためのフルコースの処理能力)にネガティブな影響
などの影響がおきます。
呼吸は24時間以上同じ呼吸を繰り返すと、それが普通の呼吸に書き替わるとも言われています。
呼吸が身体に及ぼす影響は大きいですが、その呼吸の改善は「意識的」に変えるのではなく栄養やエクササイズなどによって「無意識的」に変えることも大切となります。
この分野を深く学ぶと言うことは、クライアントへの「食事指導」や「呼吸の介入(姿勢改善などにも)」「不調の改善」にも繋がってくるのです。
→筆者の武田は、栄養や生理学などを一緒に学ぶことが多い
表面上だけを学ぶのではなく、その分野を学ぶことでどのように現場に繋ぐことができるのか。
ここを常に意識しながらNSCAを学んでいきましょう!!
NSCA-CPT 2章の詳細
第2章で主に取り扱う心臓血管系と呼吸器系は、エクササイズなどの様々な運動を行う際に酸素と栄養素を身体に供給する役割や筋から代謝副産物の除去を行う役割を持っています。
今回は2つの内、心臓血管系についてメインで記載していきます!
心臓血管系の解剖生理学
1:血液の特性
血液は、酸素/栄養素/代謝産生物の体内輸送に関わっている。
血液の構成要素:血漿、白血球、血小板、赤血球
動脈血の正常な水素イオン濃度(pH):約7.4
→エクササイズやストレス、疾病などによって変化する。
→重炭酸塩、換気、腎機能などの緩衝システムによって調整されている。
1.2:酸素運搬
酸素はヘモグロビン(赤血球中に含まれる鉄含有タンパク質)と結合して運ばれる&血液に溶解する。
→血液に溶解する酸素の割合はきわめて低い(血液100mlに対して酸素0.3ml程度)
→NSCA-CPTでは、ヘモグロビンの方に論点が絞られている。
ヘモグロビンの役割/能力/特徴
・1〜4つの酸素分子を結合する能力を持っている。
・1gのヘモグロビンで約1.39mlの酸素を運ぶことができる。
・健康な血液は100ml当たりに約15gのヘモグロビンを含んでいる。
↓
健康な血液の酸素運搬能力:血液100mlにつき酸素約20.8mlとなる。
【ヘモグロビン=1.39mlの酸素運搬→100mlの血液に15gのヘモグロビン→15g(100mlに含まれるヘモグロビン量)×1.39ml(ヘモグロビン1gの酸素運搬能力)=約20.8ml】
心臓
2:心臓の形態
・心臓が心筋で作られた器官である。
→心筋は単核細胞により構成
・心臓には4つの部屋があり、心房(右心房と左心房)と心室(右心室と左心室)が存在し、不随意神経により制御されている
・通常、血液は心房から心室へ流れる
・インパルスの伝達順(伝達は約0.2秒で完了する):SA結節→AV結節→プルキンエ線維→心室収縮
↓
・洞房結節(SA結節):心臓に本来備わったペースメーカー
・房室結節(AV結節)
・プルキンエ線維:心室を取り巻く線維の束
2.2:循環
循環系には、動脈と静脈がある。
動脈:血液を心臓から組織や臓器へと送り出すもの
静脈:血液を組織や臓器から心臓へと送り返すもの
↓
例外:肺静脈は酸素を豊富に含んだ血液を肺から心臓へと送る。
血液を体循環させる為に動脈は通常高圧(大動脈:100mmHg、細動脈:60mmHg)
静脈は動脈と比べて低圧となっている。
↓
圧力が低い為、静脈には一方方向の弁(ふた)と平滑筋束が備わっている
→運動時、四肢の筋が収縮することにより静脈血が心臓へと還流する(元に戻ること→ここでは静脈内にある血液を筋の収縮により心臓へと戻すことを指す)
体循環全体の抵抗:全末梢抵抗(血管内で起きる血液の流れの抵抗のこと)
・血管が収縮→末梢抵抗が増加、拡張すると末梢抵抗は減少
・血管の収縮と拡張は「運動の種類」「交感神経系による刺激」「局所の筋組織の代謝」「環境ストレス」など多くの要因の影響を受ける
NSCA-CPT 2章の問題と解説
①肺静脈の循環について適切なものはどれか
a.肺静脈は二酸化炭素を豊富に含んだ血液を肺から心臓に送る
b.肺静脈は二酸化炭素を豊富に含んだ血液を心臓から肺に送る
c.肺静脈は酸素を豊富に含んだ血液を肺から心臓に送る
d.肺静脈は酸素を豊富に含んだ血液を心臓から肺に送る
答え:c
通常、静脈は二酸化炭素を豊富に含んだ血液を心臓に送り返すが、肺動脈に関しては例外として「酸素を豊富に含んだ血液を肺から心臓に送り返す」
②1gのヘモグロビンが運ぶことのできる酸素量として適切なものはどれか
a.1.39ml
b.2.39ml
c.1.93ml
d.2.93ml
答え:a
1gのヘモグロビンで約1.39mlの酸素を運ぶことができる
③血管の収縮と拡張に影響を及ぼす要因として不適切なものはどれか
a.運動の種類
b.副交感神経系による刺激
c.環境ストレス
d.局所の筋組織の代謝
答え:b
副交感神経系による刺激ではなく、交感神経系による刺激である。
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名前 武田 駿平
【取得資格】
・NSCA-CPT
・NESTA-PFT
・JATI-ATI