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  • パーソナルトレーニング関連
  • 2024年8月31日

【腰痛改善】トレーナー初心者が知るべき基礎アプローチPart1

千葉 恭史

千葉 恭史

こんにちは! パーソナルトレーナー養成スクール、Dr.トレーニングスクール講師の千葉恭史です。

今回はトレーナー初心者が知るべき腰痛改善の基礎的なアプローチを解説していきます。

腰痛改善に必要な3つのポイント

みなさん、腰痛を改善させるために必要なことってなんだと思いますか?
例えば、「腹圧を高める」「硬くなっている筋肉を伸ばす」などがありますが、腰痛の原因は筋肉だけではありません。

腰痛を改善させるためには、「運動」「食事」「睡眠」の3つがポイントになります。
椎間板ヘルニアや筋筋膜性腰痛など、どんな種類の腰痛でもこの3つが大事です。

それでは、なぜこの3つが大事なのか詳しく解説していきたいと思います。

運動

Dr.トレーニングでは基本的に5つのカテゴリーに分けてトレーニングを行っています。

・リアライメント
・コアアクティベーション
・ニューロ
・パワー、ストレングス
・カーディオ

ここからは各カテゴリーを詳しく解説していきます。

リアライメント

リアライメントでは身体の骨や関節、軟部組織(筋肉、靭帯、関節包など)を本来の位置に戻す作業(リアライメント)を行います。
骨や関節、軟部組織はこれまでの姿勢や普段の生活などで癖がついてしまい良くない位置にあることが多いです。これらが良くない位置にあると腰に過度な負担がかかり腰痛につながります。

良くあるパターンとしては反り腰ですね。普段から広背筋や脊柱起立筋が緊張していると骨盤前傾で腰椎の過伸展が起き腰椎に負担をかけます。
なので、まずリアライメントでは緊張している筋肉を抑制させ骨や関節を元の位置に戻していきます。

コアアクティベーション

コアアクティベーションでは腹筋群の活性化を行います。腰痛の改善で一番と言っていいほど大事な部分ですね。

腰痛のある方は腹筋群(俗に言うインナーマッスル)が上手く働いておらず、腰椎の安定性がない状態です。腰椎の安定性がない状態だと、アウターマッスルである広背筋や脊柱起立筋を過度に働かせて腰椎を安定させようとするため腰痛につながります。

また、腹筋は筋力があれば良いわけではなく、何かの動作をする際に適切なタイミングで働く(反射)ことが一番重要です。いくら腹筋の筋力が強くても、働いてほしいときに働いてくれなければ、腰椎が不安定になり負担をかけます。

なのでコアアクティベーションでは、腹横筋や内腹斜筋などのインナーマッスルを活性化し、腰椎の安定性獲得していきます。

具体的な種目はPart2の記事で紹介していきます。

ニューロ

ニューロでは分離と共同をメインとして、体性感覚・視覚・前庭覚の3つを使った統合運動を行っていきます。

矢状面、全額面、水平面での体幹や姿勢の制御を獲得することで腰痛の改善につながっていきます。

先ほども述べたように、腰痛改善はただ単に筋力強化をすれば良いわけではありません。

腰痛の1つの要因としては、腰に負担のかかる動作パターンを繰り返していることが挙げられます。結局はこの動作パターンが変わらなければ、いくら柔軟性の改善や筋力強化をしても、また腰に負担のかかる動きをしてしまいます。

なのでニューロのカテゴリーでは腰椎に負担のかからない身体の動かし方を獲得していきます。

パワー、ストレングス

パワー・ストレングスでは、特に腰痛においては下肢の筋力強化とヒップヒンジの習得を行っていきます。具体的な種目としてはデッドリフトやスクワットです。

日常生活では、歩いたり階段を登ったりなどの立った状態での動きがあるため、下肢の筋力が不足していると、代償として腰部の筋群を使ってしまい腰に負担をかけます。

また、下の画像のように股関節から折り曲げヒップヒンジという動きができないと、日常生活で下から物を持ち上げる時に腰を丸めてしまうのも腰痛の1つの要因になります。

カーディオ

カーディオ(有酸素運動)に関して、痛みを抑える効果が高いとされています。

ここでポイントになるのは「前頭葉の活性化」です。

前頭葉とは自律神経や痛みをコントロールしている部位になります。

筋肉や関節にアプローチすることももちろん大事ですが、痛みは脳がコントロールしているため脳へのアプローチも腰痛改善には効果があります。

カーディオを行うことで前頭葉が活性化され、下降性疼痛抑制系(痛みを抑えるシステム)や自律神経の働きが良くなるため腰痛改善につながります。

また、その他にも肩こりや頭痛などの不定愁訴の改善にも効果があります。

・リアライメント
・コアアクティベーション
・ニューロ
・パワー、ストレングス
・カーディオ

どのカテゴリーも腰痛改善には絶対に欠かせません。

食事

食事と腰痛はそこまで関係なさそうに思えますが、意外と食事は重要です。
キーワードとしては、「血糖値」「自律神経」「痛み」です。

なぜ食事が大事なのかというと、ヒトは血糖値が下がった時に、下がった血糖値を上げようと交感神経を働かせます。
交感神経が優位になると、血管の収縮や筋肉の緊張が起こり痛みを感じやすい状態になります。

特に以下に当てはまる人は、血糖値の乱高下が起きやすく常に交感神経が優位な状態になっている可能性があります。
・甘い物をよく食べる
・炭水化物が多すぎる食事(丼ものや麺類など)
・食物繊維不足
・朝食を食べない

なかなか腰痛が良くならない場合、食事を見直してみるのも1つの手かと思います。

睡眠

睡眠に関しては、睡眠時間が短かったり、睡眠の質が悪かったりすると痛みを感じやすくなります。
従来は、痛みがあることで不眠などの睡眠障害につながると言われていましたが、最近では睡眠不足などで痛みを感じやすくなることがわかっています。

なぜ睡眠が短かったりすると痛みを感じやすくなるかというと、脳の働きが関係しています。

脳には痛みを抑えてくれる「下降性疼痛抑制系」というシステムがあります。睡眠不足などによってこの痛みを抑えてくれるシステムが上手く働かなくなってしまうと痛みを感じやすくなります。
実際に睡眠がしっかり取れた時は腰の調子が良いという方もいます。

このように腰痛と睡眠はかなり深く関わっています。なので睡眠を改善することで腰痛改善につながることもあります。

まとめ

今回は腰痛の改善において基礎となるポイントを3つ解説していきました。

結論としては、腰痛の改善に限らず、ダイエットや健康増進においても、「運動」「食事」「睡眠」の3つが基本であり、これらの生活習慣を整えることが一番重要になります。

もし腰痛がなかなか改善しない場合は、改めてこの3つで足りていない部分はないかどうか見直してみることをおすすめします。

次回は具体的な腰痛のトレーニングのアプローチ方法を紹介していきます。

 

Dr.トレーニングスクール講師
千葉恭史(チバヨシヒト)

保有資格
・柔道整復師
・NASM-PES

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